経済発展が続くインドネシアでは、中間層の拡大や公教育の遅れなどを背景に、習い事ブームが起こっていると言われています。
リコリス(Licorice)では、インドネシア人に習い事に関する意識調査をしてみました。インドネシアでは、どのような習い事に人気があるのでしょうか。
アンケート期間:2018年11月29日 – 2019年5月29日
アンケート回答者:インドネシア在住 500人
リコリス(Licorice)による調査
Q.あなたが習い事をする目的をチェックしてください。(MA)
能力開発
回答者の29.94%が、習い事をする目的は「現在の仕事に対するスキルアップ」と答えています。
インドネシアでは若者が多く、また転職も多いため仕事についている人は常に競争にさらされています。ライバルに差をつけるためには、習い事によるスキルアップは欠かせません。
気分転換
一方、回答者の29.34%が「気分転換」ために習い事に参加していると答えています。リコリスの他の調査では、インドネシアの人もストレスを抱えている人が多いです。スポーツや趣味系の習い事は、いい気分転換になりますよね!
就職
次に、15.17%が「就職や転職に備えたスキルアップ」と回答しています。
インドネシアでは、日本と比べて流動性の高い労働市場となっており、複数回の転職が当たり前です。スキルが低い方々は、働きながらスクールなどに通い、履歴書に記載するスキルや資格を獲得し、労働市場での自分の価値を高める必要があります。
視野を広げたい
10.18%の回答者は、「視野を広げたい」と回答しています。持っているスキルを向上させるだけではなく、新しい、まったく知らないスキルを習うことで新しい世界に出会うことができます。
Q.あなたは現在、どの習い事をしていますか?(S)
ほぼ30%が「語学」を習っていると選択しています。インドネシア人にとって、仕事をする上でインドネシア語以外の言語を習得することは大変重要です。続いて、12.38%が「ITスキル」と選択、10.38%「料理」と選択、9.98%が「会計」と選択しています。
その他、スポーツ系の習い事にも人気があります。
Q.現在の習い事について、どのくらいの頻度で通っていますか? 複数の習い事をしている場合は、頻度の多いものについてご回答ください。(SA)
回答者の16%が「ほぼ毎日」習い事していると回答しています。続いて、14.37%が「週に4~5回」、13.77%が「週に1回」、12.57%が「週に2~3回」と回答しています。
習い事をしている回答者のうち、多くは週に1回以上通っているようです。
Q.あなたはどのくらいの期間、習い事をしていますか? 一番長く通っているものについてお答えください。(SA)
約4割が習い事を始めてから「3ヶ月未満」と回答しています。比較的短い期間の習い事が人気があるようです。
Q.あなたは習い事をどのような形式で学んでいますか(SA)
比較的費用が安く、モチベーションを保ちやすいスクールが最も人気が高く、32.34%が「スクールに通っている」と選択しています。
次に、個人指導で効果の高い「家庭教師」が17%となっており、eラーニング、友人から教えてもらう、独学も選択肢となっています。
Q.あなたが習い事を辞めた、または習い事をしない理由を教えてください。(MA)
習い事を辞めた、または習い事をしない理由としては、回答者の約4割が「時間がない」と答えています。一方、17.76%が「お金がない」と答えています。次に、15.97%が「目標を達成した」と回答、12.97%が「ライフスタイルの変化」と回答しています。
結論
上記の調査では、多くのインドネシア人が習い事することに興味がありました。人気がある習い事は「語学」、「ITスキル」、「会計」、「料理」です。
頻度については、ほとんどの人が週に1回以上習い事をしています。3ヶ月未満の短いセッションが好まれています。
インドネシア人は習い事においてさまざまな目的を持っていますが、スキル開発がメインです。一方、「時間がない」や「お金がない」などの理由で、習い事を辞める人もいます。