デジタル施策として導入されたPeduliLindungi
インドネシアではCOVID-19対策として、PPKM(活動制限政策)が実施されました。その中で重要な役割を果たしたのが、接触追跡やワクチン証明の確認を目的としたアプリ「PeduliLindungi」です。
このアプリは、ショッピングモールや公共交通機関などへの入場時にQRコードをスキャンすることで、利用者の健康状態やワクチン接種状況を確認する仕組みとして広く活用されました。
一部の利用者にとっては日常的なツールとなり、公共空間へのアクセスにおいて不可欠な存在となっていました。
利用の利便性と課題
PeduliLindungiは、感染拡大の抑制や移動管理において重要な役割を果たしました。一方で、以下のような課題も指摘されています。
- インターネット接続環境への依存
- 端末スペックによる利用制限
- デジタルリテラシーの差
これらの要因により、一部の人々にとっては利用が難しいケースも存在しました。
また、PPKM終了後は利用頻度が低下し、現在ではより機能が拡張された別アプリへ移行しています。
調査結果
PPKM期間中、PeduliLindungiを使用していましたか?
- 調査開始日:2023年1月16日
- 回答者数:500名

| 回答項目 | 割合 | 回答数 |
|---|---|---|
| よく利用していた | 25.8% | 129 |
| 問題なく利用していた | 44.2% | 221 |
| あまり利用していない | 20.8% | 104 |
| 全く利用していない | 9.2% | 46 |
| 合計 | 500 |
調査結果の考察
調査結果によると、「問題なく利用していた(44.2%)」と「よく利用していた(25.8%)」を合わせると70%以上となり、多くのインドネシア人がPPKM期間中にPeduliLindungiを活用していたことが分かります。
これは、同アプリが単なる推奨ツールではなく、実質的に社会インフラとして機能していたことを示しています。
一方で、「あまり利用していない」「全く利用していない」層も約30%存在しており、デジタル環境や利用ハードルによる格差も見て取れます。
→ インドネシアではデジタル施策が広く普及する一方で、利用格差も同時に存在している
インドネシア市場の特徴
① 政策ドリブンで一気に普及する
→ PPKMにより利用が半強制化
→ 短期間で全国に浸透
② デジタルインフラとしての機能
→ 入場・移動の必須ツール
→ 日常生活に組み込まれる
③ デジタル格差の存在
→ 一部は利用困難
→ インフラ・リテラシー依存
④ 政策終了後は利用減少
→ 必須性が下がると使用頻度低下
→ 継続利用には別の価値が必要
日本企業への示唆
① 政策連動型サービスの影響力
→ 政府施策と連動したサービスは一気に普及
→ 規制・制度理解が重要
② 「必須化」のインパクト
→ 任意サービスではなく
→ 生活導線に組み込む設計が鍵
③ UXとアクセシビリティの重要性
→ 一部が使えないと普及が止まる
→ 低スペック端末対応が重要
④ 継続利用の設計が必要
→ 危機時は使われる
→ 平時でも使われる理由が必要
まとめ
PPKM期間中のPeduliLindungiは、
- 多くの人に利用された(約70%)
- 社会インフラとして機能
- しかしデジタル格差も存在
という特徴を持っています。
→ インドネシア市場では、政策・生活導線・デジタル設計の3つが揃うことで、一気に普及することが示されています。

